2023. 2. 18 - 2. 26

足立篤史 Atsushi Adachi 「Welcome back, memory.」

この度ボヘミアンズ・ギルド・ケージでは足立篤史による個展「Welcome back, memory.」を開催いたします。

足立篤史は ”記憶を記録する”をテーマに、飛行機や船の模型等を製作しています。彼は素材としてその作品が造られた当時のメディア、主に紙資料を用いており、その書体や内容、それ自体が風化している様などが作品に時代のリアリティを与え、バックグラウンドを含めたそのモノの在り様を私たちに顕在化させて提示してくれます。

当時の“記憶”の形を変え“記録”にする。”あの時代のモノは良かった”という懐古主義には陥らずに、その時代にそれが造られた必然性をフラットな視点で我々に直感的に理解させてくれる足立篤史の作品世界を是非ご高覧ください。

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【作家ステートメント】
この世に存在するあらゆる物には、その”モノ”が存在した時代、歴史、そして人々の生活や記憶が刻まれていると考えています。
人類は自分たちの知恵、経験、教訓、そして自分が存在した記憶を残すために言葉を産み出し、文字を発明し、本を作り、そして多くの人に広めるために印刷技術を発明し、紙も保存だけでなく、安価かつ大量生産できるよう進化させ、そして新聞や雑誌として日々の情報を伝えていきました。
私は過去の記憶を、モチーフが存在した当時の資料(印刷媒体)をもとに、今まで形がなかったものを”実体化”させ、目に見えないものとして存在していただけの記憶を”記録”として残すことが重要と思い具現化を試みています。
当時存在した物を”モノ”の表面に刻み付けることで、その時代の空気、リアリティを表現し、ただの記録資料というだけでなく、その記憶の存在自体をリアルに感じ、その時代、出来事を記録として残すだけでなく考えるきっかけを作ることができると思っています。
そしてこれは未来へ向け記録を残していくのと同時に、過去の記憶を新たに垣間見ることができる瞬間でもあるのです。

足立篤史

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足立篤史は「第26回 岡本太郎現代芸術賞」にも参加いたします。

「第26回 岡本太郎現代芸術賞」
川崎市岡本太郎美術館
2023. 2. 18(土) – 2023. 4. 16(日)
9:30-17:00(入館16:30まで)
休館日:月曜日、2月24日(金)、3月22日(水)
観覧料:一般700(560)円、高・大学生・65歳以上500(400)円、中学生以下は無料 ※( )内は20名以上の団体料金
同時開催: 常設展「岡本太郎とにらめっこ」(会期:2月1日(水)~4月16日(日))
主催:川崎市岡本太郎美術館、公益財団法人岡本太郎記念現代芸術振興財団

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Bohemian’s Guild Cage

〒101-0051
東京都千代田区神田神保町1−25−1 神保町会館 3F
TEL:03-6811-7044
年中無休 12:00〜18:00

「Bohemian’s Guild」から徒歩1分の場所に位置する2022年に設立されたギャラリースペース。
最大展示スペース70㎡となる広々とした空間で現代美術を中心に企画、展示を行う。
移動式の壁を各所に用いることで展覧会ごとに異なった空間演出を可能にしている。